「購入意欲が低い客」に有効なキャッチコピー
ターゲットタイプ3に効果的なキャッチコピーの表現法をお伝えしていきます。
タイプ3の「感情」は以下の通りでしたね。
ベネフィットに興味はあるけど、その商品を知らない
・「何かいい方法はないかな?」「どうすればいいのだろう」といった漠然とした悩みや欲求を抱えている
タイプ3は購入意識が低いターゲットです。商品の価値を知らないターゲット層になるため、第一声のキャッチコピーでセールスが見えると、すぐ興味を失ってしまいます。
最大のポイントは「売り込まない」こと。セールス臭を消しながら、読み手にとって「すばらしい解決法」を伝えるキャッチコピーが求められます。
今回は購入意欲の低いターゲットから「なにその話?」「すごく気になる!」と興味を持たせる表現法についてお話ししていきます。
表現法① 商品名を隠す
タイプ3は、売り込みを嫌がります。商品の価値をわかっていないからです。そのため、キャッチコピーで「この商品はすばらしいですよ」と売り込むのは逆効果です。
・欲しいのは、すばらしい解決法
彼らは商品を求めているわけではありません。自分の悩みを解決し、欲求を満たす方法に興味を持ってい
ます。なので、タイプ3を狙うときは商品名を隠しましょう。
商品名を隠すだけで、読み手が「どうやって?」と続きが気になる表現、ザイガニック効果の高い情報に
変わっていきます。
例:包丁を使わずに魚の三枚おろしができる調理器具「おろし三平」
↓
包丁を使わずに魚を三枚おにろす方法
表現法② 〇〇するな
「検討客に有効なキャッチコピー」でもお伝えしたカリギュラ効果を狙ったテンプレートですが、タイプ3
でも有効的です。
ポイント・・・読み手が知っている他の解決法を禁止する。効果的なのは知っているけど、できればやりた
くない方法を禁止するのがベスト
糖質制限ダイエットは今すぐやめてください
この方法なら、ほかほかの白いご飯を食べても大丈夫
ランニングはしないようにしましょう
この運動ならランニング以上の効果を得られます など
表現法③ 〇〇のあなたへ(〇〇の方へ)
「コピーの書き方4ステップ」、「検討客に有効なキャッチコピー」でも紹介した、カクテルパーティー効果を狙う表現です。タイプ3を狙う場合、具体的な悩み、欲求、状況を突き刺す表現が効果的です。
ポイント・・・読み手の感情や状況を徹底的に具体化すること
タイプ3の意欲は低いため、「これって私のことだよね」と思ってもらえるかどうかが重要です。
表現法④ 〇〇しなくても〇〇できる
タイプ3では「〇〇しなくても」へ、読み手が知っている「他の解決策」を入れます。
効果的と思うけど、できればやりたくない解決法を入れるのがベストです。
「〇〇できる」にはベネフィットを入れましょう。
例:お肉を食べなくても体力がつく
表現法⑤ ストーリー
タイプ3は購入意欲が低いため、振り向かせるのが非常に難しいです。
そこで効果的なのは、ストーリーを語る表現法。 次の2つを見比べて、どちらが気になるでしょう?
A 慶應大学に合格しました B 偏差値40台だった私が、
慶應大学に合格しました
○ストーリーは読まれる
Bに惹かれたと思います。理由は、ストーリーが感じられるからです。
ストーリーが感じられるコピーは、人に感情移入させるパワーを持っています。そのため、そうでないコ
ピーよりも読まれます。
興味深いストーリーなら、たとえ広告であっても、多くの人が興味を持って読み進めてくれます。
○ストーリー型キャッチコピーの3つのポイント
作家でもないのにそんなの書けるか~!と思われた方もいらっしゃると思いますが、広告の場合、ハイレ
ベルなストーリーは必要ないのでご心配なく。3つのポイントを守れば、誰でも作れます。
ポイント1 V字型
①日常 ③成功
問題発生 ↘︎ ↗︎ 乗り越える
②どん底
ハリウッド映画やドキュメンタリー映画の多くが、この構成です。理由は人を惹きつけるストーリー構成だから。キャッチコピーでは①日常は省いても問題ありません。
ポイント2 読み手が共感できる
話の中にギャップやおもしろさも肝心ですが、読み手が現実的に許容できるストーリー、共感できるスト
ーリーを語る必要があります。
ポイント3 続きが気になる言葉で終わる
ストーリー型のキャッチコピーは、読み手に「どうやって?」「なぜ?」と思わせる終わり方が重要で
す。答えを出さず読み手の興味関心を限界まで高める、ザイガニック効果の高い表現を心がけましょう。
表現法⑥ ストーリーを伝える「ピアノコピー」
「検討客に有効なキャッチコピー」でも紹介したピアノコピー。テンプレートは以下の通りです。
〇〇すると〇〇が笑った。でも〇〇すると・・・
タイプ2と異なるのは、商品名をださないこと。商品がダイレクトに伝わる表現も避けましょう。
タイプ3には、なるべく売り込み臭を消し去り、読み手の興味関心だけを掴むピアノコピーが必要です。
例:小さな息子を見て 「その服パツパツだな!」
相手のピッチャーは笑った 主人はニヤニヤ笑った
しかし、第1球! でも、30日後・・・
表現法⑦ 〇〇でした 〇〇するまでは
ピアノコピーの変形型と考えた方が良いでしょう。
「〇〇でした」は、V字型の「②どん底」を入れ、「〇〇するまでは」では、「③成功」の表現を入れます。
例:偏差値40台でしたが、 偏差値40台でした、
この方法に出会うまでは・・・
後者の方がストーリー性が高く、続きが気になる内容になっています。
表現法⑧ ストーリーを語る5つのテンプレート
ストーリーを語るときに使える5つのテンプレートをご紹介します。
ストーリーを語る5つのテンプレート
①〇〇でも〇〇できた
②どのようにして、〇〇が〇〇できたのか?
③〇〇が〇〇した方法
④なぜ、〇〇が〇〇なのか?
⑤まさか、〇〇が〇〇するなんて・・・
タイプ3を狙ったストーリー型のキャッチコピーを作る場合、1つ目の〇〇には「不利な状況」を入れてください。V字型の「②どん底」です。2つ目の〇〇にはベネフィットを入れます。「③成功」の部分です。
テンプレートはなるべく形を崩さないようにしましょう。
また、テンプレートにあてはめて少しでも違和感がある場合は使わないようにしましょう。
表現法⑨ 〇〇で、こんな間違いをしていませんか?
読み手へ「このままではマズイよ」と伝え恐怖心を煽る表現です。フィアアピール(恐怖訴求)と呼ばれます。テンプレートを使うときは、次の構成で考えましょう。
「何かのリスクを抱える行動」+「こんな間違いをしていませんか?」
例:面接で、こんな間違いをしていませんか?
歯周病対策で、こんな間違いをしていませんか?
フィアアピール型のキャッチコピーは、ベネフィットを語らず、無視できない注意喚起のみで読み手の注意を惹きつけ、続きを読ませる表現が求められます。読み手の恐怖心を煽ることだけに徹底しましょう。
表現法⑩ 〇〇した結果
YouTubeやネット記事のタイトルでよく見かける表現です。皆さんも一度は見たことあると思います。
このテンプレートは次の通りです。
「ザイガニック効果の高い要素」+「した結果」
「ザイガニック効果の高い要素」とは、「いったいどうなるの?」とソワソワしてしまう内容とお考えください。
表現⑨とおなじくベネフィットを語らない表現法です。目的は読み手に「なんだかおもしろそう」と感じさせること。商品販売の広告ではなく、情報提供が目的のYouTubeやブログ記事、意識の低い読み手にクリックさせたいバナー広告などで効果的です。
例:薄毛に悩む自分が、睡眠を2時間増やした結果
引きこもりの息子が、ジムに行ってみた結果
購入意欲が低い人をその気にさせるのは難しいことだと思いますが、今回紹介したようなちょっとしたテクニックで、感情や
行動を動かすことが可能になります。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!それでは!