販売力アップ! 説得力編

前回は、5ステップの構成に沿って、まずはボディコピーをざっくり書き上げ、その後ブラッシュアップして

完成させるとお伝えしました。

今回は、販売力を強化させる21個の表現技術を3つの構成に分けて、お伝えしていきます。

 

販売力を強化するボディコピー21の技術

・説得力を高める技術9つ

・わかりやすく伝える技術9つ

・続きを読ませる技術3つ

 

それぞれブラッシュアップで、各文章のクオリティを高めるときに使います。

今回は「説得力を高める技術9つ」を紹介していきます。

残りも後ほどお伝えしていきます。

 

 

説得力を高める技術①

「客観的な事実を語る」

 

主観的なメッセージは、書き手個人の意見にすぎません。

しかし、客観的事実に基づいた情報は、他の人が見ても揺るぎない事実です。つまり、説得力を高めようと思えば、主観的な

メッセージよりも客観的事実が求められます。

例として、プロテインの効果を語るときを見てみましょう。

 

・主観 「筋肉を大きくするならプロテインが必要です。」

・客観 ボディビルダープロテインを飲んでいます。」

 

プロテインの効果を知るうえで、説得力が高いのはどちらでしょう?

後者の方が高いと思えるはずです。ボディコピーでは、個人的な意見ばかり語るのではなく、読み手が共感できる「客観的事実」を語るようにしましょう。そのために必要なのは、商品の優位性に関連した客観的事実をリサーチで見つけておく必要が

あります。

 

説得力を高める技術②

「具体的に語る」

 

具体化は信憑性を高めます。

具体的な文章表現は、説得力が強まります。次の例で見比べてみましょう。

 

・具体的ではない

メニューに「オススメ」と表示するだけで、

その商品が売れるようになりました

 

・具体的

メニューに「オススメ」と表示するだけで、

その商品が3倍売れるようになりました

 

説得力の高い文章には、具体性が求められます。傍線部の通り、数字で表現できる言葉は、なるべく具体的な数字で表現しま

しょう。

 

説得力を高める技術③

「読み手の確信に入り込む」

 

多くの人は、見たことがあったり聞いたことがあるものに、安心感を抱きます。ほとんどの知らないものには、不安やリスクを感じます。

そのため、新しすぎることは、その良さを伝えるのに苦労します。

このような状況があるため、目新しいことの良さを伝えるには「読み手の確信」に入り込む表現が効果的。

読み手がすでに経験していること、正しいと信じていることに乗っかりましょう。

 

例:HMBサプリ

レーニング愛好家へ「HMBサプリ」の良さを伝える場合で考えてみましょう。

HMB・・・筋肉を作るたんぱく質合成の増大、運動による筋肉分解防止などの効果が期待できるサプリメント素材

今ではよく知られていますが、当初は多くのトレーニング愛好家にとって新しすぎる商品でした。

この場合、どうやってHMBサプリの良さを伝えるべきでしょうか?

 

ダメなコピー

筋肉を作るたんぱく質合成の増大や、

運動による筋肉分解防止をサポートするHMBが、

手軽にたくさん摂取できるサプリメントです。

 

このコピーだと、HMBをよく知らない読み手は、その良し悪しを判断できません。しかし、トレーニング愛好家の誰もが知っているプロテインを物差しに使うと、このようになります。

 

良いコピー

筋肉を作るたんぱく質合成の増大や、

運動による筋肉分解防止をサポートするHMB。

このサプリなら、たった5粒でプロテイン20杯分のHMBが摂取できます。

 

このように、目新しいことの良さをわかってもらいたいときは、読み手の確信に入り込む表現を考えましょう。

 

説得力を高める技術④

「証拠を見せる」

 

説得するには証拠を見せるのが効果的です。1件の証拠は、よくできた100の言葉に勝ります。

結果、実績、ビフォーアフター、社会的証明、権威などの証拠は可能な限り用意して、効果的に見せましょう。

 

説得力を高める技術⑤

「リンゴとミカンを比べる」

 

クロージングで、商品の価値(価格)の正当化わかたるときに使いやすい表現法です。直接の競合商品ではなく、別のものを比較対象にすることで商品価値を高めます。

リンゴとミカンを比べる方法にはいろんな表現法が考えられます。クロージングで価値(価格)の正当性を語るとき、次の3つをヒントに価値が高まる比較表現を考えてみたください。

 

説得力を高める、比較対象3つ

①他の商品ジャンルと比較

②ベネフィットの価値(手に入るもの)と比較

③ベネフィットの価値(節約できるもの)と比較

 

①他の商品ジャンルと比較

 シンプルな方法は、他の商品ジャンルと比較するやり方です。

 少し高めの美顔器を売る場合、比較対象を美容クリニックの「フォトフェイシャル」と比較すると、この

 ような表現になります。

 

 例:毎月フォトフェイシャルに通うと年間20万近くかかります。

   しかし、この美顔器ならたった5万円で何度でもご利用いただけます。

   ご家族全員でご利用いただいても、それ以上のコストはかかりません。

 

②ベネフィットの価値(手に入るもの)と比較

 たとえば、クリニックへ新しい医療機器を売るとき、院長から「今の機器より高いじゃないか」と言われ

 たらどうします?もし、検査スピードがアップする医療器具なら、こんな表現が可能です。

 

 例:この医療機は安くありません。

   しかし、往来の機器よりも検査スピードが3倍速くなるので、

   今より多くの患者さんに対応できるようになります。

   つまり、1日あたりの診療報酬が増やせます。

 

 これは他製品との価格ではなく、商品から得られる経済的なベネフィットと比較した例です。

 

③ベネフィットの価値(節約できるもの)と比較

 また、節約を対象とした次のような表現も可能です。

 

 例:この医療機は安くありません。

   しかし、往来の機器よりも検査スピードが3倍速くなるので、

   検査スタッフの人件費を削減できます。

 

 この例は、節約できるベネフィットと、手に入るベネフィットの両方をだし、価値の正当化を語っていま

 す。

 

説得力を高める技術⑥

「3つの理由」

 

「〇〇できる3つの理由」みたいなコピーを見たことありませんか?

適当に3つの理由を挙げているのではありません。あえて3つにしているのです。なぜなら、3つの理由は、説得力を高めるからです。

 

○「3」は安定感が伝わるマジカルナンバー

 カメラ三脚のように、3は物理的な安定が得られる数字であり、私たちは、これを本能的に知っていま

 す。

 ことわざでも「三拍子揃う」「三位一体」「三人寄れば文殊の知恵」のように「3」を使った言葉は多い

 ですよね。

 また、「世界三大料理」「日本三大祭り」「三大欲求」など、普段から見聞きする情報にも「3」がつく

 ものは多く、心に入りやすい数字でもあります。

 もし何かの理由を語るならば、理由を3つ述べましょう。多少強引になっても、その方が説得力は高まり

 ます。

 

 トレーニング後にプロテインを飲むべき理由

 理由① 筋肉を育てるにはたんぱく質の摂取が重要

 理由② 普段の食事で摂れるたんぱく質では足りない

            ↓

 理由① 筋肉を育てるにはたんぱく質の摂取が重要

 理由② 普段の食事で摂れるたんぱく質では足りない

 理由③ ほとんどのボディビルダープロテインを飲んでいる

 

説得力を高める技術⑦

「三段論法」

 

次の文章を読んでみてください。

 

食物繊維はお通じに良い。

ごぼうは食物繊維が豊富。

だから、ごぼうはお通じに良い。

 

これは三段論法と呼ばれる技術を使った文章です。上手に使えば説得力がアップします。

三段論法の構成は、次の通りです。

 

三段論法の構成

①AはB(全体のことを言う)

②CはA(一部のことを言う)

③だから、CはB(結論を述べる)

 

ごぼうがお通じにいいことを解説する場合

①A(食物繊維)はB(お通じに良い)

②C(ごぼう)はA(食物繊維)が豊富

③だから、C(ごぼう)はB(お通じに良い)

 

三段論法は何かのロジックを考えるときに活用するのが良いでしょう。

三段論法で完成した文章は、そのままだと読みにくくなるからです。

ボディコピーでは、三段論法を考えたロジックをわかりやすく表現した文章を書きましょう。

 

説得力を高める技術⑧

「1文字もムダにしない」

 

おなじ一文の中に重複する言葉や似通った言葉があれば、どちらかを別の表現にしましょう。わずか数文字の違いでも、情報の価値が高まり説得力がアップします。

 

例:×売り上げがアップする、売れるブログの作り方

  ⚪︎売り上げがアップする、ちょっとズルいブログの作り方

 

どうでしょうか?わずかな違いですが、伝わる価値が変わったことを実感できますよね。

 

説得力を高める技術⑨

「わざと欠点を語る」

 

どのような商品にも欠点はありますが、あえて欠点を語った方が良い場合もあります。欠点が強みになるケースです。

 

例:カニの激安通販

  当店のカニは、北海道産なのに価格は半額以下。

  理由は、足が折れているなどの事情で一般流通に卸せなかったカニだから。見た目は美しくありません 

  が、味や身の多さは、一般的に流通しているカニとおなじなのでご安心ください。

 

このコピーは、欠点を正直に語ることで、価値の高いものが手に入ることを伝えています。もし、欠点が気にならなくなる理由があれば、正直に語りましょう。その正直さは、お客さんの信頼を得るうえで強い武器になります。

 

 

 

販売力強化の一つ「説得力」についてやっていきました。

自分視点ではなく相手視点に立つ、比較する、3つの理由を語るなど様々な伝え方が存在します。自分が売りたいものにはどれが合うかを検討してみると良いでしょう。

最後に今回紹介した9つの技術をまとめておきます。  いまいち説得力に欠けると思ったらどれか試してみてはどうでしょうか?

 

 

説得力を高める技術①             説得力を高める技術⑥

「客観的な事実を語る」            「3つの理由」

 

説得力を高める技術②             説得力を高める技術⑦

「具体的に語る」               「三段論法」

 

説得力を高める技術③             説得力を高める技術⑧

「読み手の確信に入り込む」          「1文字もムダにしない」

 

説得力を高める技術④             説得力を高める技術⑨

「証拠を見せる」               「わざと欠点を語る」

 

説得力を高める技術⑤

「リンゴとミカンを比べる」