キャッチコピー 13の表現法

キャッチコピーを、より魅力的に伝える13の表現法をお伝えしていきます!

タイプ①②③のいずれでも有効な表現法なので、しっかりと使いこなせるようにしましょう。

 

 

 

表現法①

ベネフィットを語る

 

おさらいとして、ベネフィットとは商品やサービスから得られる嬉しい未来のこと。お客さんは商品ではなく、ベネフィットを求めてお金を払います。つまり、ベネフィットを語らないコピーは何も売らないコピーと同じです。

次の2つのキャッチコピー、どちらに魅力を感じますか?

 

A キャッチコピーを習得

B 売れるキャッチコピーを習得

 

 

おそらくBに魅力を感じたと思います。

Bは「売れる」というベネフィットがあります。キャッチコピーでは、必ずベネフィットを語りましょう。ベネフィットがないキャッチコピーはお客さんから読む価値のない情報と思われます。

 

 

 

表現法②

ベネフィットを具体的に

 

次の2つのキャッチコピーのうち、どちらに魅力を感じますか?

 

A 上手くなる野球練習法

B 1年で、プロレベルまで上達する野球練習法

 

Bに魅力を感じたでしょう。その理由は、ベネフィットが具体的に語られているから。

具体的なベネフィットは、情報の価値を高めます。また、具体性は信憑性を高めるため、読み手の警戒心を解くのにも役立ちます。

「初心者必見! コピーの書き方4ステップ」では「ギリギリまで無駄な言葉は省く」とお伝えしましたが、ベネフィットを具体化する表現では省かないように注意しましょう。

 

 

 

表現法③

ベネフィットを現実的に

 

次の2つのキャッチコピーのうち、どちらが信用できますか?

 

A 1年で、プロレベルまで上達する野球練習法

B 1日で、プロレベルまで上達する野球練習法

 

どう考えてもBのキャッチコピーは怪しいですよね。たった1日でプロレベルにまでなれるなんて想像できません。信用できるのはAです。

オーバーなベネフィット表現は逆効果。読み手から「うそくさい」と思われたら、その時点でページを閉じられてしまいます。現実で魅力的な表現を心がけましょう。

 

 

 

表現法④

読み手を絞り込む

 

「〇〇のあなたへ」という表現です。この表現が効果的な状況、それはターゲットが絞り込めない媒体で広告するとき。

「〇〇のあなたへ」という表現は、折り込み広告やポスティング、看板、セグメント機能が弱いバナー広告など、不特定多数が接触する媒体で、特定のターゲットから注目を集める効果をもたらします。

 

○ターゲティングコピーのコツ

 注意点は、読み手を具体的に絞り込んだ表現にすること。

 料理クラブのチラシの例で見ていきましょう。

 

   A 「料理が得意になりたい方へ」        B 「〇〇市にお住まいのかたへ」

     お夕飯のとき                  お夕飯のとき

     ご家族を驚かしてみませんか?          ご家族を驚かしてみませんか?

 

 Bのように、徹底的に絞り込んだ表現にすると、強いカクテルパーティー効果が得られます。

 

 

 

表現法⑤

心の声に置き換える

   

先ほど紹介した「〇〇のあなたへ」というターゲティングコピーですが、さらに魅力的に伝える方法があります。

それは、ターゲットの心の声に置き換える表現法。

たとえばアンチエイジング系の商品で、次のようなターゲティングコピーがあったとします。

 

アンチエイジングに興味があるあなたへ

 

悪くはありませんが、これではターゲットの注意を一瞬で掴むのは難しいです。

この場合、「〇〇の」をターゲットの心の声に置きかえることで、より鋭いターゲティングコピーを作れます。

 

(直し)

若かったあのころに、戻りたいあなたへ

 

このように心の声に置きかえると、読み手の共感を得やすくなります。一度でも脳内でつぶやいたことのある言葉は、読み手にとって馴染みがあるため、より強烈なカクテルパーティー効果が期待できるからです。

 

 

 

表現法⑥

数字を上手に使う

 

「数字表現」は、キャッチコピーの効果を高めるうえで非常に重要です。

たとえば、左と右のコピーを見比べてください。

 

とても大きな国 ↔︎︎ 日本の10倍大きい国

予約が取れない ↔︎︎ 3ヶ月予約待ち

リピーター続出 ↔︎︎ 10人中9人がリピート

参加者全員が満足 ↔︎︎ 参加者100人全員が満足

翌日にお届け ↔︎︎ 24時間以内にお届け

 

パッと見て気になるのはどちらでしょうか?

意味や価値が瞬時に伝わるのはどちらでしょうか?

右側のコピーのように数字を使った表現は、見た目に目立つ効果が高く、伝えたいことを一瞬でイメージしてもらえます。

 

○数字表現の注意点

 しかし、何でもかんでも数字で表現すれば良いというわけではありません。「数字表現」を効果的に使う

 には、次の3つの注意点があります。

 

 1 具体的な数字

 2 価値が即理解できる表現

 3 単位を魅力的にコントロール

 

 1 具体的な数字

  キリの良い数字はスッキリ見えますが、キャッチコピーの場合、具体的な数字の方が反応は増えます。

 理由は、具体的な数字が信憑性を高めるから。次のコピーの場合どちらが信用できますか?

 

       A 1000人全員が満足      B 1000人中861人が満足

 

 もし、Aが事実ならすばらしいですが、顧客の100%が満足する商品は存在しないでしょう。

 Bの具体的な数字を語るコピーの方が信憑性を高め、情報の価値を高めます。

 

 2 価値が即理解できる表現

 たとえば、購入者のほとんどがリピートする人気のパンがあったとします。リピート率は90%。この事実 

 を伝える際、どちらのコピーが良いでしょう?

 

       A リピート率90%の生食パン   B 10人中9人がもう一度買ってしまう生食パン

 

 「リピート率」は売り手側が使用する言葉。消費者目線で考えると、リピート率90%よりも「10人中9人

 がもう一度買ってしまう」と伝えた方が、人気ぶりをすぐに理解してもらえます。

 

 数字表現はターゲットがその価値を即理解できる表現にこだわること。

 

 3 単位を魅力的にコントロール

 人、個、日、分、秒、kg、g、mg、%、円など、基本的に数字には単位が付属します。この単位をコン

 トロールすれば、もっと魅力的に数字表現できます。

 

       A 1日6000個売れている     B 15秒に1個売れている

 

 AもBも同じ意味ですが、Bのほうがハイスピードで飛ぶように売れている感じがしますよね。

 状況に合わせて単位を魅力的にコントロールすれば、数字表現はさらに効果を発揮します。

 

 数字をキャッチに使う注意点

  数字表現はキャッチコピーへのレスポンスに大きく影響しますが、数字だらけのキャッチコピーだと読

  みにくくなりますので、文章量の20%以下を目安に使いこなしましょう。

 

 

 

表現法⑦ 

結果・実績を見せる

 

もし、すばらしい実績があるなら、キャッチコピーで見せましょう。「お客さんは広告を信じない」という高い壁を乗り越えるうえで、大きな効果をもたらします。

たとえば、次はフィットネス講座を案内する内容です。たった1行の実績があるだけで、情報の価値が大きくアップしています。

 

     

       A 痩せるフィットネス講座      B 痩せるフィットネス講座

                          (受講生の90%が成功)

 

 

 

表現法⑧

ビフォーアフター

 

ビフォーアフター・・・過去と現在の決定的な違いを語る表現

 

もし、商品にビフォーアフター実績があるなら、キャッチコピーで見せましょう。古典的な方法に思われるかもしれませんが、今でも効果的です。

 

注意点・・・つまらないビフォーアフターなら見せないほうがマシ。

      ビフォーアフターは「これはスゴい!」と感動できる内容が求められます。

      

      ビフォーアフターを画像で表現できる場合

      キャッチコピーのすぐ下に置くのが効果的

 

      ビフォーアフターを画像で表現できない場合

      どんな状態が、どのように変化したのかを「お客様の声」で伝えるのがオススメ。

      なるべく数字を入れて表現

 

 

 

表現法⑨

社会的証明を見せる

 

バンドワゴン効果・・・「人は多くから選ばれている方を選ぶ」という心理効果

 

この心理効果は、多くの実験で明らかにされています。広告に対して使う際にも次のようなコピーに効果が見られます。

「〇〇ランキングで1位」 「たった3日で10000人が殺到!」 「〇〇業界ナンバーワンのシェア」

 

コピーを読むほとんどの人が「本当か?」と疑っていますから、商品の人気がわかる証拠を用意できるならば、キャッチコピーで見せましょう。論より証拠です。

もし、お客の顔写真がたくさんあるなら、アイキャッチ画像として、キャッチコピー付近に大量掲載する方法もオススメです。

 

 

 

表現法⑩

権威を見せる

 

以下のコピーは権威を活用しています。

耳鼻科医も認めた、花粉症対策

 

権威とは、医師、弁護士、専門家、大学教授、アスリート、芸能人、セレブなど社会的に信用力の高い人が認めている事実のこと。権威が備わったコピーは、説得力が増します。

 

○人物だけでなく組織にも注目

 権威は「人物」だけでなく、信用力の高い「組織」にも使えます。「皇室御用達」なんて、わかりやすい

 表現ですよね。

 他にも、「歯科医師会が認めた」「NASAが開発」「米国警察で正式貸与品」「グーグルも採用」など、

 いろいろな権威が存在します。

 権威があるだけで情報の価値がアップしますので、あなたの商品にも持たせてみましょう。

 

 

 

表現法⑪

カンタン、すぐに、誰でもできる

 

「〇〇するだけで」「たった〇〇で」「飽き性な私でも」など本当かよ!とツッコミを入れたくなるようなコピーを見たことはありませんか?

「カンタン」「すぐに」「誰でもできる」の三拍子を謳ったコピーは、お悩み解決商品でよく使われます。

 

○信憑性を高める3つのポイント

 「カンタン」「すぐに」「誰でもできる」という表現は、非常に効果的です。

 しかし、誇大広告の印象が高まるため、読み手から拒絶されるリスクも伴います。

 ※誇大広告・・・広告内容が大げさで、実際以上に商品が素晴らしい物であるかのように誤解させる広告

 

 もし、「カンタン」「すぐに」「誰でもできる」の三拍子を使いたいならば、次の3つのいずれかを入れ

 ましょう。

 

 ① ベネフィットはリアルサイズ

 ② 社会的証明や権威を提示

 ③ 証拠を見せる

 

注意点・・・ウソを伝えることは絶対にダメです。

      事実が伴う場合にのみ、「カンタン」「すぐに」「誰でもできる」の三拍子は使えます。

 

 

 

表現法⑫

五感に訴える

 

次の3つのキャッチコピー例、ABどちらに魅力を感じますか?

 

   1  A お肌がよろこぶ、         B ぷるるん潤い、キュッとひきしめ

        スキンケア              話題のスキンケア

 

   2  A ヘルメットの中が、涼しく快適   B ヘルメットの中が、ひんやり快適

 

   3  A 濃厚な肉汁が、          B 濃厚な肉汁が、

        たっぷりあふれだす!         お口いっぱいジュワ~とひろがる!

 

 

見比べると、Bのほうが魅力的に感じたはず。理由は、ベネフィットを五感に訴えているから。

五感とは、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚のこと。わかりやすくいうと、目、耳、舌、鼻、肌で感じられることです。

五感に訴える表現は、嬉しい未来をもっとリアルにイメージできるため効果的です。

 

○五感に訴えるコツ

 五感に訴える表現をするとき、快楽に満たされる瞬間に注目しましょう。ベネフィットを体験するとき、

 お客さんの目、耳、舌、鼻、肌は何をどのように感じるのか? ここを追求すれば、五感に訴えるいい表

 現が見つかります。この表現は、美容やグルメ系以外の商品にも使えます。たとえば、集客効果をベネフィットと

 した次のコピーを見比べてください。

 

 A たくさん集客できます        B お申し込みの電話が鳴り止みません

 

 Bは、たくさん集客できるベネフィットが具体的にイメージできますね。その理由は「電話が鳴り止まない」と

 いう表現で「聴覚」に訴えているからです。

 

 

 

表現法⑬ 

続きを読ませる

 

キャッチコピーの役割は、読み手の注意を一瞬で掴み、続きを読ませること。そこで続きを読ませるために知っておきたい心理効果があります。それはザイガニック効果(ツァイガルニク効果)。

 

○ザイガニック効果とは?

 ザイガニック効果・・・完成したものよりも未完成のものに興味を持ってしまう心理効果

 

 キャッチコピーでは、あえて未完成の情報を伝えることで、読み手の好奇心を高めることが可能になりま

 す。

 

ポイント・・・キャッチコピーを読んだ人に「なんで?」「どうして?」と思わせる

 

       A たった10秒!           B たった10秒!

          このクリームを塗れば、        虫刺されの痒みが

          虫刺されの痒みが治ります       治る方法

 

Aは、キャッチコピーを見るだけで、ベネフィットが手に入る答え(痒み止めクリーム)がわかります。

しかし、Bは答えとなる商品が隠されているため、続きを読まなければ完結しません。

読み手が「なんで?」「どうして?」と思うのは言うまでもなくBですよね。

 

 

 

 

以上で、キャッチコピーを強化する13の表現法をお伝えしていきました。

全ての表現法を毎回使う必要はありません。使えそうな表現法、効果がありそうな表現法をその都度選ぶようにしましょう。

もっともダメなのは、「表現にこだわりすぎて意味がわからなくなること。」

キャッチコピーは訴求を魅力的に表現した言葉です。何よりも訴求がパッと伝わる表現にこだわりましょ

う。