商品の魅力「ベネフィット」の伝え方

一番初めの方でもお伝えした、コピーを書く際に大事な考え「ターゲット×提供価値」。

今回は、その中の提供価値、いわゆる「ベネフィット」について深掘りしていきます。

 

 

 

○ベネフィットとは

はじめに「ベネフィットとは何か?」について解説していきます。

 

ベネフィットとは簡単にいうと「利益」のことです。

商品やサービスによってもたらされる恩恵を指します。

実は、人はこの恩恵に価値を感じて商品を購入しているのです。

 

 

 

お客さんは商品ではなく悩みを解決したい

お客さんは「商品」そのものが欲しいわけではありません(中にはいるかもしれません)。

自分の「悩み」を解決したいから「商品」を買っているのです。

 

例えば、「保険」という商品は形があるわけではありません。

火災や事故など「思いもよらない事態が起きたらどうしよう」という不安を解決するために加入します。

つまり、「保険」に入ることによる安心感にお金を払っているのです。

 

このように、お客さんが欲しいのは「悩み」の解決策であって、「商品」そのものではありません。

 

 

 

ドリルではなく穴が欲しい

ベネフィットの有名な例えに「ドリルではなく、穴が欲しい」というものがあります。

 

ドリルを買う際に、お客さんは穴を開けるための手段として購入しています。

もし、ドリルを使わずとも穴を開けられるならば、わざわざドリルを買おうとはしないでしょう。

 

例えば、持ち運び可能なサイズの木製の板に穴を開けたいとします。

その場合、多くのホームセンターで木材の加工サービスを提供していますので、そちらを利用すればドリルは不要になります。

 

お客さんはドリルという「商品」ではなく、ドリルによって開ける「穴」という「結果」が欲しいということを覚えておきましょう。

 

 

 

○ベネフィットを作成するポイント

ここから、ベネフィットを作成していく際のポイントについてご紹介していきます。

実際に作成するときのヒントにしてみてください。

 

 

具体的にする

ベネフィットは、具体的にしましょう。

 

オススメは「数字」を使うことです。

「たくさん」や「安い」というのは曖昧な単語なので、「300個」や「99円」のように、具体的な数字を提示すると、伝わりやすくなります。

 

 

簡潔にする

短く、簡潔にしましょう。

文章で長ったらしく書くのではなく、ブレットでパパッとリストアップするイメージです。

(ブレット文章について→https://ko-chansblog.hatenablog.com/entry/2021/05/31/215849

 

 

わかりやすくする

小学生の子にわかるぐらいの単語を使いましょう。

難しい専門用語など使いたくなるかもしれませんが、一般の方には通じない可能性が大きいです。

辞書で調べないとわからない単語や、難しい漢字はなるべく使わないようにしましょう。

 

 

「あなた」を使う

セールスレターを書こうとなると、たくさんの人に届けるイメージがあるせいで、「みなさん」というような単語を使いがちになります。

 

そうではなく「あなた」を使いましょう。

大勢に向けて話しかけるイメージではなく、1対1で会話しているようなイメージです。

 

お客さんは自分にだけ語りかけられると興味を持ちます。

そうなると、自然と購買率が上がっていきます。

 

 

 

○ベネフィットの書き方

次に、ベネフィットの書き方について解説していきます。

2種類の方法がありますので、やりやすそうな方を実践してみてください。

 

 

方法① 商品の特徴からベネフィット作成する方法

1つ目のやり方は、商品の特徴からベネフィットに転換するやり方。

すでに商品を作っている場合やアイデアがまとまっている場合にオススメです。

 

Step1.商品のサービスの特徴を書き出す

まずは、あなたの商品やサービスの特徴をリストアップしていきましょう。

 

・コンテンツの内容

・コンテンツのボリューム

・コンテンツの媒体

・返金保証の有無

・ボーナス特典があるか

・ボーナス特典の内容

 

上記のようなことを考え、10個くらいは書き出してみましょう。

 

 

Step2.特徴をベネフィットに転換する

次に、特徴をベネフィットに転換していきます。

そのやり方は、大きく2種類あります。

 

1 A(特徴)なので、Bができるようになる

2 A(特徴)なので、Bしなくても済む

 

この2つです。

AにStep1でリストアップした商品・サービスの特徴を、Bにお客さんの未来像(ベネフィット)を入れます。

 

 

方法② お客さんの悩みからベネフィットを作成する方法

2つ目のやり方をご紹介していきます。

こちらは、まだ商品やサービスを作成していなくて、これからという場合にオススメです。

そして、そのベネフィットを商品に反映させていくという感じです。

 

Step1.お客さんが抱えている悩みを書き出す

まずは、お客さんが抱えている悩みを書き出しましょう。

すでにクライアントがいるのであれば、直接話を聞いたり、アンケートをとってもいいです。

クライアントがいないのであれば、インターネットから探し出しましょう。

 

・Yahoo知恵袋

Amazon

楽天

YouTube

 

上記のようなプラットフォームで探してみるといいです。

特に、Yahoo知恵袋のような質問投稿サイトであれば、あなたの潜在的なお客さんの悩みがたくさん見つかります。

質問している時点で、何か悩みがあるということですので。

 

 

Step2.あなたの商品でどのようにその悩みを解決できるか考える

次に、Step1でリストアップした悩みをどうやって解決できるかを考えていきます。

例えば、株が上手くいかず悩んでいる人がいるとします。

それで、あなたが実際に株をしていて、成功しているのであれば、ステップバイステップで儲かる株の方法を教えることができますよね。

それをリストアップしていきましょう。

 

 

 

○メリットとベネフィットの違い

ベネフィットと同様によく耳にする言葉に「メリット」があります。

メリットとは利点や強みのことです。

2つの違いは下記の通りです。

 

ベネフィット・・・他社より優れている点、お客様目線

 

メリット・・・商品の強みや利点そのもの、売り手目線

 

メリットとベネフィットの違いを理解した上でコピーを書かないと、商品の魅力を伝えることができないので、しっかりと理解しておきましょう。

 

 

メリットばかりを伝えない

多くの商品は「血液がサラサラになる」「肌に透明感が生まれる」「よく眠れるようになる」などメリットのみを並べてしまいがちです。

 

これは、お客さんがすでにベネフィットを理解している段階であれば、購入の後押しになるため効果的です。

しかし、通常はメリットばかり伝えるのはあまりいい方法ではありません。

 

結局、それが自分にとってどういった結果をもたらしてくれるの?と疑問に感じてしまうのです。

 

よって、ベネフィットに興味を持っていないお客さんに、メリットばかりを伝えることには注意しましょう。

 

 

メリットはあくまでも商品を買う理由にはならない

前述のように、「血液がサラサラになる」というのはあくまで商品の強みを伝えているだけなので、

お客さんは自分に何の役に立つのかがわかりません。

 

「よく眠れるようになる」というメリットは買う理由になります。

これは、お客さんがベネフィットを得るために必要なメリットを自覚しているために起こることです。

 

メリットは大事ですが、商品を買う理由にはなりません。

お客さんが求めているのはあくまで、メリットによってもたらされる恩恵です。

 

 

ベネフィットを伝えると魅力が伝わる

ベネフィットを伝えることによって、はじめて商品の魅力が伝わります。

ベネフィットを認識することで、メリットも自分の悩みを解決してくれる大事な要素だと気づくからです。

 

例えば、受験生に対して「DHA配合なので血液がサラサラになる」とだけ伝えてもピンときません。

「集中力と記憶力が増して、受験に合格できる」というベネフィットまで伝えることで自分が求めていたものだと気づきます。

そして、「DHA配合なので血液がサラサラになる」というメリットに対しても「なるほど」と納得するでしょう。

 

このようにベネフィットが伝わると、それまでは興味を示さなかったメリットの部分も含めて魅力として伝わるようになるのです。

 

 

 

 

コピーでは相手にベネフィットを伝えることが大切です。

ベネフィットとは悩みの解決策、相手にとっての利益といったものです。

くれぐれもメリットと混同しないようにご注意ください。