科学的に売れると立証 「広告テスト法」

○セールスコピーは科学

セールスコピーの仕事は、売れる文章を書くだけではありません。

売れるコピーを探し当てる仕事も重要です。

広告の神様と呼ばれた「クロード・C・ホプキンス」も言っていました。

広告は科学、と。

 

(クロード・C・ホプキンスについて→https://ja.wikinew.wiki/wiki/Claude_C._Hopkins

 

広告テストの歴史は古く、インターネットが普及する前からDMやチラシなどの紙媒体で行われてきました。

現在、WEB広告はリアルタイムで効果測定でき、すぐにクリエイティブが変更できます。

 

 

 

○正しい方法でテストする

広告テストは、やみくもに実施しても意味はありません。

正しい方法で広告テストに取り組まなければ余計な混乱を招き、施策が間違えた方向へ進んでしまうことがあります。

 

このブログでは、広告テストの正しい方法について解説していきます。

 

 

 

○1年後に売り上げがひとケタ変わる「広告テスト」とは?

広告テストの基本的な考え方は次のとおりです。

 

広告テストの基本的な4つの考え方

・クリエイティブが異なる複数の広告を制作

 

・それら複数の広告を同条件で露出

 

・効果計測でレスポンスの良いクリエイティブを判断

 

・テスト結果に基づきクリエイティブを改善

 

 

注意点・・・たった1回で広告テストを終わらせないこと

 

何度もテストを繰り返し、レスポンスの良い広告を完成させていきます。

この広告テストでは「PDCA」が前提です。

 

 

           →          ①Plan (計画)                

              ↑                         

       ④Action (改善)                  ②Do (実行)

                          ↑                         

           ←          ③Check (評価)     ←

 

 

①Plan(計画)・・・クリエイティブが異なる複数の広告を制作

 

②Do (実行)・・・それら複数の広告を同条件で露出

 

③Check(評価)・・・効果計測でレスポンスの良いクリエイティブを判断

 

Action (改善)・・・テスト結果に基づきクリエイティブを改善

 

 

 

○スプリットランテストの正しい取り組み方

多くの企業に取り入れられている広告テストがあります。

それは「スプリットランテスト」。

AB テストとも呼ばれ、反応の高いクリエイティブへたどり着ける広告テスト法です。

 

 

・スプリットランテストとは?

このテストでは、2種類の広告を用意し、反応の差を測定します。

3種類以上の広告でテストするケースもありますが、基本は2種類で考える方が安全です。

同時にテストする広告が多くなり過ぎると、かなりの広告露出量が必要となり、広告の管理や効果測定も難しくなるからです。

 

 

・変更要素は1つだけ

スプリットランテストで何よりも重要なことがあります。

それは、ABのクリエイティブで変える要素は1カ所だけにすること。

複数箇所が異なる広告だと、レスポンス差の原因が特定できなくなるからです。

 

スプリットランテストの目的は、何が良くて、何が悪いのかを正確に判断することです。

そのためにABのクリエイティブで変える要素は1つにしてください。

 

 

・スプリットランテストで変えるべき要素

スプリットランテストで変えるべき要素は、次のとおりです。

 

                スプリットランテストの要素リスト

          ・媒体              ・レスポンスデバイス(申込方法)  

          ・訴求              ・社会的証明や権威

          ・キャッチコピー         ・デザインやレイアウト

          ・オファー            ・ボディコピーの構成

 

 

 

○広告効果で変えるべき3パターンのテスト法

スプリットランテストで変えるべき要素は、広告のレスポンスで調整する必要があります。

どの要素を変えて広告テストするか、レスポンスを「最悪」「イマイチ」「それなりに良い」の3パターンに分けて判断します。

 

 

パターン1 広告結果が”最悪”だったら?

 

「100件の問い合わせを見込んでいたが反応2件」

 

「500個の販売を見込んでいたが5個しか売れない」

 

「無料オファーなのに成約率0.3%」

 

このような場合2つの原因が考えられます。

 

広告結果が”最悪”のときの2大原因

原因① 訴求がズレている

原因② 媒体の選択をミスしている

 

つまり、スプリットランテストで変えるべき要素はこの2点です。

 

①訴求を変えたABの広告でテスト

 

②同一の広告を異なる媒体でテスト

 

この広告テストでは0を1にすることが目的です。

もっとも労力が必要になるケースですが、訴求や媒体を見直し、0を1に変えましょう。

 

 

①「訴求を変えたABの広告でテスト」の注意点

この広告テストでは、メッセージの軸となる「誰に何を言うか?」を変えることになります。

キャッチコピーだけを変えて済むケースもありますが、多くの場合、訴求を変えると、コピー全体の変更が必要になります。

そのため、訴求テストでは、1つの要素だけを変えるというルールを無視することとなります。

 

②「同一の広告を異なる媒体でテスト」の注意点

どれだけ訴求やコピー、オファーが良くても、媒体が悪いとレスポンスは得られません。

高級な車を買っても、免許を持っていなかったら運転できないのと同じです。

 

効果の良い媒体を見極めるには、小予算で広告を出してみることです。

通数、部数、露出数、クリック数など、ボリューム数をコントロールできる媒体で少量だけテストしてみましょう。

複数媒体で効果がなければ、それは訴求がダメということです。

 

 

 

パターン2 広告結果が”イマイチ”だったら?

 

「100件の問い合わせを見込んでいたが反応30件」

 

「500個の販売を見込んでいたが売れたのは100個のみ」

 

「無料オファーなのに成約率3%」

 

反応はゼロではないが多いとは言えず、むしろ少ない。

大失敗とは言えないけど、成功とはなかなか言いがたい。

つまり”イマイチ”。

 

このような場合、2つの原因が考えられます。

 

広告結果が”イマイチ”のときの2大原因

原因① キャッチコピーがダメ

原因② オファーが弱い

 

スプリットランテストで変えるべき要素は次の2つ。

 

①キャッチコピーだけを変えたABの広告でテスト

 

②オファーだけを変えたABの広告でテスト

 

 

レスポンスが大幅にアップするステージ

オファーを変えるとき、まずはキャッチコピー表現のテストからスタートしてください。

また、キャッチコピー付近に掲載する「アイキャッチ画像」のテストも重要です。

キャッチコピーやオファーを変えることで反応が2倍、3倍と変わることもあるので、あきらめずに広告テストを続けましょう。

 

 

 

パターン3 広告結果が”それなりに良い”だったら?

 

「200件の問い合わせを見込んでいたが反応60件」

 

「500個の販売を見込んでいたが売れたのは300個」

 

「無料オファーなのに成約率5%」

 

このような場合、3つの原因が考えられます。

 

広告結果が”それなりに良い”のときの3大原因

原因① ボディコピーがダメ

原因② レイアウトやデザインがダメ

原因③ EFOが弱い

 

つまり、スプリットランテストで変えるべき要素はこの3点です。

 

①ボディコピーだけを変えたABの広告でテスト

 

②レイアウトやデザインだけを変えたABの広告でテスト

 

③レスポンスやデバイス(申込方法)だけを変えたABの広告でテスト

 

順に見ていきましょう。

 

 

①「ボディコピーだけを変えたテスト」の注意点

この広告テストは微調整を繰り返しながら、少しづつ反応を高めるステージです。

ボディコピーを変えるテストでは、細かい文章表現の変更では差がほとんど出ないため、大きな視点で

修正することを推奨します。

例えば、コピーの量を増減する、社会的証明や権威、実績などの証拠を追加する。

 

ボディコピーの構成を見直すなどの修正が求められます。

 

 

②「レイアウトやデザインだけを変えたテスト」の注意点

レイアウトやデザインを変えるテストでは、主にキャッチコピーやリードコピー付近の見せ方が重要になります。

つまり、ファーストインプレッション部分の修正です。

 

スクロールされる前に、スワイプされる前に、パッと見て読む価値が伝わりそうなデザインやレイアウトを考える必要があります。

 

 

③「レスポンスデバイスだけを変えたテスト」の注意点

 

レスポンスデバイス・・・業界用語で「申込方法」のこと

 

どれだけ申し込みしやすくするかがポイントです。

 

 

 

 

書いたコピーがいい反応を取れるかテストする際、ただテストをするのではなく、正しい方法で何回もテストに臨みましょう。