命を守る メディカルライターとは
キャッチコピーを考えるコピーライター、商品の売り上げを上げるセールスライターなど、ライターの種類はたくさんあります。
そんな中から、精神を削ると言う「メディカルライター」についてお話ししていきます。
① メディカルライターとは
メディカルライターとは、健康・医療に関する専門情報を間違いなく届けるため、適切な文章の形で発信する専門家のことです。
専門向けや製薬業機内では「メディカル・ライティング(テクニカル・ライティング)」、
一般向けの情報発信は「ヘルス・コミュニケーション」と分けられています。
② 仕事内容
主な仕事内容として以下のような業務をこなします。
・論文や学術情報から情報収集
・医師や知識人、企業などへの取材
・医療記事の企画・作成
・新薬の広告・説明資料・パンフレットの企画の作成
・Web・映像資料の企画・作成
メディカルコピーライターは医療に関するライティングを請け負っていますが、
クライアント(製薬会社)の要望を聞きにいったり、学会や医師の取材をしたりと一般消費財の広告代理店のような仕事を受け持つこともあります。
新薬のコンペ発表の準備の際、主に営業や企画部が行いますが、メディカルコピーライターも疾患や薬剤の下調べ、プロモーション資料のためのダミー原稿を作成するといった役割があります。
③ やりがい
健康や医療に携わる仕事なので、間違った内容などを決して書いてはいけません。
そのため、とても精神にくるものはあります。
しかし、自分の書いた文章が患者やお客さんの役に立てるといった使命感と、なにより激務を終えた後の達成感が
とても大きいです。
原稿の提出までは、何冊も論文を読んだり、クライアントの意図を汲み取った文章表現をしたりと大変なことが多いです。
しかし、最終的に「ありがとうございます。このまま訂正なしで大丈夫です!」と原稿が納品できたときは非常に
達成感があります。
④ 1日の流れ
メディカルライターの1日の流れについて紹介していきます。
必ずしも、以下の通りのスケジュールではないのでご了承ください。
(数あるメディカルライターの中から1つ抜粋して紹介していきます)
・9:00~9:15 メールチェック
・9:15~10:00 治験実施計画書作成、タイムライン検討
・10:00~11:00 品目A:社内のチーム会議
・11:00~12:00 品目B:社内のチーム会議
・12:00~13:00 ランチ
・13:00~14:00 品目B:翻訳会社から納品された治験薬概要書の和訳の確認
・14:00~15:00 メディカルライティング部の全体会議
・15:00~16:00 品目C:治験薬概要書(英語正本)のレビュー
・16:00 いったん業務終了
・22:00~23:00 品目C:海外との電話会議
上記の例は比較的長い勤務時間ですが、求人など調べてみたところ平均7時間勤務の場所が多く見られました。
会社や勤務地によって時間は違ってくるので、きちんと調べておいた方が良いでしょう。
⑤ メディカルライターになるには
メディカルライターになるには、医薬品専門の広告代理店や制作会社に入社することが一般的です。
未経験でも、業務のアシスタントをしながら現場で学んでいく方法もあれば、製薬会社や医療機関などで
経験を積んだのちに転職する方法もあります。
特別な資格は必要ありませんが、専門用語が多用されたり海外論文を読んだり、翻訳したりする仕事もあるため、
英語力を身につけておく必要はあります。
この人たちのおかげで、安全に薬が使えるのですね。
医療に携わるお仕事なので、失敗ができないとても緊張するお仕事になります。
しかし、そんな困難を乗り越えた先にはとても大きな達成感が待っています。