人を動かす7つのテクニックをご紹介
コピーは相手に行動をしてもらうように書く。
これは、相手がどういった考えを持って行動するのかを理解する必要があります。
しかし、「相手の考えていることなんてわかるかー!」と思うかもしれません。
そこで、行動してもらうための相手を理解するための7つの切り口を紹介します。
日常生活でも使えるテクニックなので、明日から使ってみてください。
相手を理解するための7つの切り口
①相手の好きなこと・メリット
②相手の嫌いなこと・デメリット
③選ばせてあげる
④認めてあげる
⑤あなただけ
⑥一緒のチームにしてしまう
⑦感謝を伝える
①相手の好きなこと・メリット
はじめは王道ですが、「相手の好きなこと」という切り口です。
相手にとって得なこと、メリットとなることは何だろう?という視点です。
例えば、市場でお魚を買おうとして、準備に時間がかかるとき。
普通だったら、
「ただいま準備に時間がかかっておりますのでもうしばらくお待ちください」
というところを
「新鮮な状態でご用意いたしますので、5分ほどお待ちいただけますか?」
と言われたらどうでしょうか。
悪い気はしませんよね?
こんな小さなことかもしれませんが、受ける印象はだいぶ違います。
自分の都合ではなく、相手のメリットから伝えることがポイントです。
相手のメリットから話すことで結果は変わります。
②相手の嫌いなこと・デメリット
①の反対です。
「何かしてもらいたい」と思うこともあれば「何かをしてもらいたくない」ということもあるはずです。
そんなときに有効なのが「相手の嫌いなこと・デメリット」です。
有名な例をご紹介します。
痴漢に困っていた地域の話です。
痴漢を防止するためにはじめはこのようなポスターを貼っていました。
「痴漢に注意」
しかし、痴漢の被害が減ることはありませんでした。
確かにこのポスターを見たところ「注意してるんだ」と感じるぐらいでしょう。
ここで、表現を変え次のようになりました。
「みなさまのご協力のおかげで、痴漢を捕まえることができました!ありがとうございます!」
この表現に変えたところ、ピタリと痴漢がなくなったといいます。
痴漢からすれば「ただ注意しているんだな」という程度にしか考えていなかったものが、
「ここで痴漢をすると捕まるかもしれない」という印象に変わったのです。
大切なのは自分ではなく、相手の視点だということです。
自分のメリットと相手のデメリットを結びつけて、欲しい結果を手に入れることもできます。
③選ばせてあげる
人は「決断」をすることが得意ではありません。
そのため「あなたはなにが好きですか?」と聞かれても答えに困ってしまう人は多いのです。
しかし、「海と山だったらどっちが好き?」と聞いてあげるだけで相手は答えやすくなります。
「決断」よりも「比較」の方が答えを出しやすいのです。
コピーでは相手が好きなものを2つ以上並べてあげるだけと、使い方はとっても簡単です。
人には”自分で選びたい”という欲があります。
そのため、「相手の好きなことをあげる」「選ばせてあげる」の2つを取り入れることで交渉がうまくいきやすくなります。
④認めてあげる
人は誰しも「認められたい」という欲があります。
尊敬する人がいれば、「こいつはすごいって思われたい」と思うでしょう。
素敵な女性がいれば、「かっこいい男性だと見られたい」と感じるはずです。
そこに年齢も関係なければ、男も女も関係ありません。
「認められたい」という欲はDNAに刻み込まれています。
例えば、お母さんが子供に掃除をお願いするとき。
お母さん「ねぇー、ちょっと掃除してくれない?」
子供「えー、まだ遊びたーい」
一般的にはこのようなやりとりになるのではないでしょうか?
しかし、認められたい欲を刺激すると以下のような表現になります。
お母さん「あなたがやると、私がやるよりキレイになるの。掃除お願いできない?」
子供「うん、わかったー」
この言い方をすれば100%思い通りになるわけではありませんが、相手を認めるような表現から入ることでお願いが通る確率は上がるでしょう。
⑤あなただけ
この方法は簡単です。
相手に対して「あなただけ」と言うのです。
人は「あなただけなんです」と言われると弱いです。
特に相手が「寂しがり屋」や「自分のことが大好き」な場合は効果を発揮します。
そして、この技術は「大勢に対して呼びかけたいとき」ほど効果的です。
例えば、何かのボランティアをするとき。
「今度ボランティアがあるので来てください!」→「他の人が来なくても、田中さんには来て欲しい」
と言うのです。
私にとってあなたが必要なんですよ、と言うことで相手の心を満たすことができます。
その結果、相手は行動したくなります。
⑥一緒のチームにしてしまう
相手が「めんどくさいと思っている」「やる必要性を感じられていない」ときは”一緒のチームにしてしまう”という方法があります。
一方的にお願いするのではなく一緒にやっていきましょう、というスタンスを取ることで周りを巻き込むのです。
「人は一人では生きていけない」という言葉があるように、人は誰かと触れ合っていたい、つながっていたいと思っています。
人がやるなら自分もやるという習性があるのです。
例えば、子供にお片付けをさせたいとき
「お片付けをしなさい」→「一緒にお片付けしよう」
と言うのです。
ここで忘れてはいけないのが「自分も動く」ということです。
この場合だと、なにも片付ける必要はなく読書をしていればOKでしょう。
言い方を変えただけでまったくお片づけをしなかった子供が片付けるようになったといいます。
人間はこの世に生まれた時から協力して生きてきました。
人間の何倍も大きいマンモスを協力して捕獲する、男性が狩りに行っているときは女性は協力して子供を育てる、といったことをしてきたのです。
私たちの根底にはそういった記憶があります。
⑦感謝を伝える
これが最強の方法です。
相手が子供だろうと大人だろうと、どんな場面でも使える方法です。
今までお伝えした6つの方法が通じなかったときはこの方法を使ってみてください。
世界中には「収穫祭」という行事があります。
農作物の収穫に感謝し、来年の豊作をお願いするものです。
昔から「ありがとう」と先に伝えられると、断りにくいということを知っていたのでしょう。
スーパーやコンビニのトイレでは「いつもキレイに使っていただきありがとうございます」という貼り紙がされています。
これは「先に感謝をされると断りづらい」というテクニックを使った典型です。
効果があるからこそ広がったのでしょう。
「人を動かす7つのテクニック」はいかがだったでしょうか?
簡単なように見えますが、効果は絶大です。
相手を理解し、共感を得られるようなコピーを考えてみてください。