おいでやす 方言を利用したキャッチコピー例
各都道府県の方言をキャッチコピーの中に含んだ「ご当地キャッチコピー」といったものがあります。
大阪なら「いてこます」(意味:やっつける)、岡山なら「おいでんせー」(意味:いらっしゃい)など。
今回はその47都道府県の中から特に有名なものを取り上げていきます。
○とある県のビール広告
「たっすいがは、いかん!」って・・・?
語感から想像するに、怒っているのか?
考えてもあまり見当はつきにくいですよね。
こちらはとある県の方言を使用した商品のキャッチコピーです。
一発でわかる人は、高知県人でしょう。
そう、これは高知県でよく見られるキャッチコピーです。
「たっすい」とは高知の方言。
意味は「張り合いがない、手応えがない」といったものです。
ちなみに、こちらのキャッチコピーを使用した商品は「キリンラガービール」。
ラガービールといえば、かつて「ガツン!とくる。キリンラガービール」というコピーを出していました。
高知弁の「たっすいがは、いかん!」とは「薄く、気が抜けたのはダメだ!」と標準語に翻訳できるらしいです。
言い換えれば、「ガツンとくるのが、ビールだろ!」にもなり、本来のキャッチコピーとも符号します。
(https://blog.goo.ne.jp/sugichan_goo/e/30a311a55a1c575bf88b823a519771e5)
地元の高知県民がいつも使う方言をキャッチコピーにすることで、「高知県民に注目」させ、地元地域の消費量に
大いに貢献することになり、
ビール会社として戦略上大きな意味を持ちます。
なぜなら、高知県はビール会社にとって重要なマーケッターだからです。
一世帯あたり飲酒費用の統計を表す総務省の家計調査の都道府県別飲酒費用ランキングで、高知県は全国1位の実績があります。
(https://todo-ran.com/t/kiji/16678)
また、方言をコピー化したことで高知県を訪れた旅行客の「県外人を注目」させたのであれば、
幅広い顧客の目を惹くキャッチコピーの大役を果たしたと言えるでしょう。
ちなみに、「どげんかせんといかん」を使った元宮崎県知事も、
同じ手法で「県内人」と「県外人」から注目を集めることに成功しています。
キャッチコピーに方言を使うと「旅行客」に注目してもらうなどターゲットを絞りやすくもなります。
旅行客をターゲットにする際、ご自身の県の方言を使ってみてはいかがでしょうか?